地価も金利も上昇に転じ、販売価格も上昇へ
東京23区圏の中古マンションの売れ行きは好調を続けていますが、人気は二極化しています。
「人気」がある中古マンションが必ずしも「良い」中古マンションとは限りませんが、「人気」のマ
ンションは早めに完売してしまうようです。そんななか、購入環境に大きな影響を及ぼす
地価と金利が上昇に転じてきています。
まず、地価ですが、国税庁が二〇〇七年八月に公表した〇七年分の路線価(土地の一平
方メートル当たりの標準価格で、相続税や贈与税の算定基準となる地価のこと。・王要道路
に面した、全国約四一万地点が対象)で、全国の標準宅地の平均価格が二年連続で上昇し
ました。
さらに、二〇〇七年一月一日時点の公示地価(国土交通省調べ)でも、住宅地の全国平
均地価が一六年ぶりに上昇し、地価の反転上昇が東京、名古屋、大阪の三大都市圏から地
方の中核都市に波及していることが改めて裏づけられました。
依然として地価の下落傾向に歯止めがかからない地域もたくさんありますが、大都市圏
を中心に地価の下げ止まり感、あるいは先高感が一段と広がっているようです。地価も
「二極化」しているといっていいでしょう。
都心部などでは、ディベロッパー間のマンション用地の取得競争が激化し、路線価の二
〜四倍の価格で取引されている土地もあります。地価の上昇は、当然マンションの販売価
格の上昇要因になります。東京23区の中古マンションの場合、ディベロッパーが土地を仕入れてから販売するまで一年以上はかかります。地価上昇分(ディベロッパーからみればコスト)の販売
価格への転嫁が進むと予想されます。
また、高騰した原油価格が建材に価格転嫁されてくる点、中国を中心とするアジアの建
設ラッシュなど、建築費の上昇を招くことも懸念される状況です。
一方、日銀の金融政策変更に伴い、〇六年七月以降、住宅ローン金利に影響を及ぼす市
場金利も上昇し始め、金融機関が相次いで住宅ローン金利を引き上げました。
マンション購入予定者にとっては悪いニュースかもしれませんが、「今後も金利の上昇
が続く」と予想する専門家が増えています。長期国債の利回りは〇七年一月から四月にか
けて一・六〜一・七%で推移していますが、金融市場関係者の問では「将来三%台に乗せる」との見方も出ています。
住宅ローンの金利に関しても、まだ一%以上上昇する可能性があるということです。