セキュリティをチェック
近年、犯罪の手口が巧妙化、かつ悪質化しています。暮らしの安全を確保するには、二
重、三重の防犯・セキュリティ対策が必要不可欠といえます。
セキュリティ設備は、主として集合玄関・共用部分と、住戸部分にわけることができま
す。まず、集合玄関・共用部分のセキュリティ設備をチェックしてみましょう。
■進化を続けるオートロック
集合玄関にある最も一般的なセキュリティ設備は、オートロックでしょう。最近の東京の中古マン
ションには、ほとんどオートロックが採用されています。暗証番号を押さないとエントラ
ンスが開かない、入館には入居者の許可が必要、といった機能がオートロックの特徴です。
来訪者の顔を映像で確認できるテレビモニター付きのマンションも増えています。
ただし、入居者や他の来訪者と一緒に入館することはそれほど難しくはありませんし、
暗証番号を声に出して押す人もいるので、一般的なオートロックだけでは不審者の侵入を
完全に防ぐことはできません。
このため、集合玄関にオートロックが採用されているからといって、住戸部分の鍵をか
け忘れると、それこそ簡単に泥棒に侵入されてしまいます。
そこで、従来のオートロックに付加機能をつけた設備が続々と登場しています。ICカ
ードセキュリティも、その一つです。住戸にたどり着くまでの各所でICカードによる認
証を実施し、安全性を確保する仕組みになっています。ICカード自体は偽造困難ですし、
電子マネi機能つきのものもあるので、防犯だけでなく暮らしの利便性の向上にも役立ち
そうです。
また、血管の形状パターンを利用して個人を特定する「血流認証システム」や、個人の
顔がそのまま鍵になる「フェイスキー」といったハイテク・セキュリティシステムもあり
ます。
集合玄関だけでなく、エレベーター、そして各住戸と来訪者を三度チェックできる「ト
りプルオートロック」と呼ばれるシステムも導入されています。
■防犯カメラで死角の有無を確認
オートロック同様、最も一般的な防犯設備といえるのが防犯カメラです。防犯カメラが
設置されていると、見られている、映像が記録されているという意識を植え付ける効果が
あり、不審者の侵入を抑制することが期待できます。
マンションには死角となる場所がたくさんありますが、こうした死角を防犯カメラでカ
バーしていれば、防犯対策として有効といえます。二四時間有人管理システムを導入して
いれば、さらに有効です。
密室になるエレベーター内に防犯カメラを設置しているマンションも増えています。エ
ントランスの階に、エレベーターのなかの様子が確認できるモニターを設置しているマン
ションもあります。
防犯カメラや防犯モニターがあれば不安解消には役立ちそうですが、一方であらゆる場
所に防犯カメラなどがあると、通常の生活もモニターで監視されることになるので、プラ
イバシーがなくなってしまうという考え方もあります。
人の目が届かないような部分、たとえばポーチなどをつくれば、プライバシー上はメリ
ットがありますが、セキュリティの点でデメリットとなります。一方、防犯ガラスを採用
したところで、プライバシi面でマイナスにはなりません。
どちらに重点を置くかは人それぞれでしょう。
■建物の外部にも防犯設備が
東京の中古マンションの敷地内にも、駐車場や駐輪場など夜間に死角になりがちな場所があります。
こうした死角になりそうなスペースを明るく照らす「センサーライト」という防犯設備も
あります。
センサーライトは人が近づくと感知してライトが点灯するので、入居者にとっては利便
性の向上に役立ちますし、侵入者に対しては威嚇効果が期待できます。戸建て住宅にも急
速に普及しています。マンションでは、防犯カメラとセットで使われていることもありま
す。
害に遭う恐れがありますが、屋内駐車場や立体型の機械式駐車場なら防犯効果が期待でき
ます。それに、室内なら風雨にさらされないので、愛車のケアも楽になります。
さらに、駐車場にシャッターやロボットゲートがあれば、防犯対策がさらに有効になり
ます。
二四時間遠隔監視システムを採用していると、非常事態をいち早く察知することができ
ます。居住者からの非常通報や、火災やガス漏れ発生時の自動通報に対応し、集中監視セ
ンターが警察・消防・警備員の手配を行うので、二四時間・三六五日セキュリティ体制が
敷かれているといえます。
駐車場にも防犯対策が可能です。屋外の駐車場だと車上荒らしや自動車の盗難などの被
住戸部分のセキュリティ設備としては、玄関からの侵入を防ぐ設備と、バルコニi側か
らの侵入を防ぐ設備に大別できます。
玄関側でも、バルコニi側でも、不正侵入に五分以上要する設備の有無が防犯効果を左
右するといわれています。五分もたつと、侵入を諦めざるをえないという心理が働くのだ
そうです。
■ドア鍵はセキュリティの基本対策
玄関からの侵入手口は多様化していますが、一時被害が急拡大した「ピッキング」や、
ドアの隙間などから工具を差し込んで鍵を開ける「サムターン回し」などを防ぐ設備も
続々と登場しています。
まず、ピッキング防止設備としては、鍵の表面にディンプルと呼ばれるくぼみをつけた
ディンプルキーや、磁気を利用したマグネットキーなどのピッキング防止錠があります。
サムターン回し対策としては、防犯サムターンがあります。ドアに工具を挿入されても、
不自然な力では回らないようにすることで、侵入を防ぐものです。
ドアの鍵をニカ所にする「二重ロック」なら、不正開錠に要する時間も二倍になるので、
防犯対策としてはさらに有効になります。
「防犯センサー」をドアや窓に取り付けられているマンションもあります。外出時に防犯
センサーの機能をオンにしておくと、玄関ドアや窓が開けられると感知し、警告音を発す
るか警備会社へ通報するなどして異常を知らせてくれます。
玄関ドアに指紋照合システムが採用されていれば、セキュリティ効果はさらにアップし
ます。
一方、通路に面する窓には、外側から取り外しできない防犯用の面格子がついているこ
とが望ましいといえます。
■マンションのバルコニー側からの侵入は防犯ガラスで防ぐ
中古マンションへの侵入手口は多様化していますが、バルコニー側からの侵入も意外に多く、ガラ
スを割って侵入する「ガラス破り」が空き巣被害全体の約二五%を占めています。自転車
置き場の屋根など、建物の近くに足場があるマンションなら二〜三階でも危険ですし、四
階以上の住戸も完全には安心はできません。
これだけバルコニー側からの被害が多いと、当然ガラスを破られない対策が必要になり
ます。最も有効なのは、簡単に割れない「防犯ガラス」を使うことです。ガラスを二枚
(複層)にし、ガラスとガラスの間に特殊なフィルムを入れるなどして、突き破りや焼き
破りを防ぐものです。
このほか、サッシの開閉センサーや、ガラスの振動を感知するセンサーなどバルコニー
側用の各種センサーもあります。
ベランダは意外と死角になりやすいので、中古マンションのベランダの手すりは壁型よりも格子型のほうが防犯効果が期待できます。
中古マンションのバルコニー側の窓やバルコニi出入用ドアに関しても、二重ロックになっていることが
望ましいといえます。
その他、管理人が常駐しているかどうかなど、人の目も重要なポイントです。
中古マンションのバルコニー側の窓やバルコニi出入用ドアに関しても、二重ロックになっていることが
望ましいといえます。
その他、管理人が常駐しているかどうかなど、人の目も重要なポイントです。